須田茂『近現代アイヌ文学史論:アイヌ民族による日本語文学の軌跡〈近代編〉』(寿郎社、2018)

須田茂『近現代アイヌ文学史論:アイヌ民族による日本語文学の軌跡〈近代編〉』(寿郎社2018)を読み始めたところ。当然ながら、「近代」とは、「アイヌ」とは、「文学」とは、また「日本」とは、等などの問いが押し寄せてくる。それに対して、著者は著者なりの用意をして論を進める。

あとがきの「近代アイヌ文学には職業作家はひとりもいない」という指摘にハッとした。それとともに、「日本文学」において職業作家が生まれたのは、いつだったろうかとも思わせられた。(曲亭馬琴か?)

蛇足:本文での注記が2行割注で組まれており、文字がルビ並みの小ささ。老眼のわたしはいちいちルーペを当てないと読めない。まいりました。

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