2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

辻村もと子『馬追原野』ほかを読む

辻村もと子(1906-46)は北海道岩見沢志文生まれの作家。 代表作は『馬追原野』(風土社1942)。岩見沢志文の草分け的開拓者である作者の父(辻村直四郎)をモデルとした北海道開拓小説。戦前期、女性作家による開拓小説は珍しい。また、二宮尊徳と北海道開拓との…

古内一絵『星影さやかに』読了

古内一絵『星影さやかに』(文藝春秋2021)読了。本書は作者の家族をモデルとして描いたものだという。 主な舞台は、宮城県大崎平野の古川(現在の大崎市)。時は、前回の東京オリンピックが行われた1964年で、家族の歴史を遡って、戦前戦中戦後、戊辰戦争(そ…

ベルリンの壁崩壊の日から33年

今日11月9日はベルリンの壁崩壊の日。1989年。33年経っても忘れることができないでいる。信じがたい思いでその報に接した。そして、一方で、新しい時代の到来を確信するとともに、他方で、心底青ざめる事態があった。 企画編集した東京大学出版会『講座国際…

南原繁と中江丑吉 2022/11/03

[11/3南原繁シンポジウム後の懇親会での挨拶] 本日、久しぶりにリアルの南原繁シンポジウムに参加させていただきました。いいですね。開会の挨拶で樋野興夫代表が語られましたが今回が19回。2004年の南原繁研究会立ち上げの際にわたしも呼びかけに応えて参…