2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧

徳永直『光をかかぐる人々 日本の活字』(河出書房1943)を読む

『光をかかぐる人々 日本の活字』(河出書房1943)を青空文庫で読む。これは、日本における活字印刷の誕生を追いかけたもの。小説的造形としては不十分なエッセイ風の長編であるが、作者自身、若い時から印刷工として働き、またプロレタリア文学の代表作で共…

徳永直の初期作品「馬」(1925年6月) と「あまり者」(1925年11月)を読む

徳永直(1899-1956)の初期作品である「馬」(1925年6月) と「あまり者」(1925年11月)の二篇を読む。これらを読むと、佐左木俊郎の根が純乎たる農民文学にあったと同様に、徳永直の根が純乎たる労働者文学(あるいは生活者文学)にあったことが分かる。二人とも…