2020-05-05から1日間の記事一覧

堀達之助と洋学

20190505 堀孝彦『開国と英和辞書 評伝・堀達之助』(港の人 2011) の「第5章 箱館時代」を中心に再読。蕃書調所で日本最初の本格的英和辞典『英和対訳袖珍辞書』を編纂した後、1864(慶應元)年、江戸の開成所教授職のまま箱館奉行所通詞として箱館に着任し…

中江兆民の日本出版会社

20180516 中江兆民は、1883(明治16)年に「日本出版会社」を作り、社長に就任。バックル『英国文明史』第1-8篇(土居光華訳、1883-84)、ヒューム『政治哲学論集 第1巻』(土居言太郎、1885)はじめ何冊かの本を翻訳出版している。その前に『民約訳解』など…

『新人』: 本郷教会と東大新人会そして吉野作造と佐左木俊郎

高見順『昭和文学盛衰史』第2章「黒き犯人」の中で、左翼雑誌として『新人』大正14年(1925) 8月号に言及している。その号には《大山郁夫「無産政党と無産階級意識」といった論文と今野賢三「女花火師」等の創作欄の間に、プロ・コント集というのがあって…

山本健吉『いのちとかたち:日本美の源を探る』

20170505 山本健吉『いのちとかたち:日本美の源を探る』(新潮社 1981)読了。購入が「2004年10月16日」というメモ書きがあるから、12年半にして読んだことになる。山本については『古典と現代文学』を学生時代に、『大和山河抄』をその後に読み、『釈迢空』…

林勉ゼミ「古代研究」の思い出

20170505 今日、山本健吉の『釈迢空』(角川選書 1972)を読んでいたら、万葉集に載る千葉県市川の真間の手児奈伝説の歌が出てきて、懐かしくも思い出したことがある。46年前のことである。19歳、大学2年生の時、教養ゼミで、契沖研究が専門である林勉先生の…