2020-04-28から1日間の記事一覧

「無名」ということ:本のあとがきの謝辞について

20150131 本のあとがきには、著者による謝辞がある場合があり、そして多くの場合、末尾近くに出版社と担当編集者への謝辞がある(ない場合もある)。書物という製造物の品質を保証するためにも、いい慣行である。私もかつては、その書物製造物の品質に最大限の…

林子平『海国兵談』自費出版

2014年4月28日 『季刊創文』No.13(2014春)の村上哲見「江戸時代出版雑話」が面白い。日本の書籍出版は、仏典から始まり、漢籍の翻刻、かな文字の古典に及んだことを示し、そしてこれら「物の本」を「本」というのであって、通俗読み物や絵本などは「本」では…

黒岩比佐子『パンとペン』

2013年4月28日 大逆事件百年の2010年の10月に上梓された黒岩比佐子『パンとペン』を読んだ。日本の先駆的な非戦論者・社会主義者である堺利彦の活動、特に社会主義「冬の時代」と言われた1910年代堺が拠った売文社での活動を描いた佳作である。本書の特徴の…

古語大鑑

2011年4月28日 最終の校正が出た古語辞典(全四巻のうちの第一巻)のゲラに初めて眼を通す。やはり画期的な日本語辞典だと納得。日本語への見方を変えるものだ。4月11日に亡くなられた築島裕先生が「理想の国語辞典」を求めて編集代表として十数年を費やしただ…