出版史

平岡敬『偏見と差别: ヒロシマそして、被爆朝鮮人』(未来社、1972)を読む

平岡敬『偏見と差别: ヒロシマそして、被爆朝鮮人』(未来社、1972)読了。これは、著者が中国新聞記者時代に各誌に書いた文章をまとめたもの。半世紀を経るものだが、驚くほど今日の状況を撃つものだ。日本の植民地責任と戦争責任、日本人被爆者と朝鮮人被爆…

足利学校メモ

2012年10月30日の足利学校メモ足利学校メモ①:五味文彦『日本の中世を歩く』(岩波新書、2009)によれば、連歌師の宗祇の弟子である宗長(1448-1532)の著した『東路の津登』(あずまじのつと)には、永正6年1509年に下野の足利学校に立ち寄った時の記述が…

林子平『海国兵談』自費出版

2014年4月28日 『季刊創文』No.13(2014春)の村上哲見「江戸時代出版雑話」が面白い。日本の書籍出版は、仏典から始まり、漢籍の翻刻、かな文字の古典に及んだことを示し、そしてこれら「物の本」を「本」というのであって、通俗読み物や絵本などは「本」では…

吉野作造の出版社:万朶書房 

吉野作造の出版社:万朶書房 20110503 これから東北新幹線で宮城県古川に行く。明日は、古川の吉野作造記念館を訪ねる予定。以下、吉野作造と出版との一断面を記したもの。 小尾俊人『出版と社会』は関東大震災後から日中戦争ころまでの出版を活写した好著で…