詩人 竹内浩三:骨のうたう

99年前の今日、1921年5月12日、詩人の竹内浩三三重県宇治山田市(現 伊勢市)に生れました。彼は中学校の先輩 小津安二郎を目指して映画を撮る夢を持っていましたが、徴集され、1945年4月9日にフィリピンで戦闘死したと伝えられます。享年23. 彼の残した詩には胸をつかれるものが多いです。(遺品は松阪の本居宣長記念館に保存されている。)

「骨のうたう」
戦死やあわれ
兵隊の死ぬるやあわれ
とおい他国で ひょんと死ぬるや
だまって だれもいないところで
ひょんと死ぬるや
ふるさとの風や
こいびとの眼や
ひょんと消ゆるや
国のため
大君のため
死んでしまうや
その心や