佐左木俊郎「明日の太陽」について

佐左木俊郎「明日の太陽」について
竹中英俊 2022/09/25
 
『佐左木俊郎選集』(英宝社1984)の「年譜」の1931年(昭和6年)の項に「長編小説「明日の太陽」を6年2月1日より『河北新報』に連載、同年7月3日第150回をもって完結。」と記載されている。佐左木31歳。前年30年には、3月に『熊の出る開墾地』を天人社から、4月に『黒い地帯』を新潮社から、8月に『都会地図の膨脹』を世界の動き社から、そして同年4月に『街頭偽映鏡』を赤爐閣書房から、と立て続けに作品を刊行していた。また、新潮社の月刊『文学時代』(1929年5月号創刊)の編集者として、文学的挑戦を試みていた時でもある。文壇に確固たる位置を占め、その上での初の新聞連載小説が「明日の太陽」であったのである。
 しかしながら、逝去する1933年4月までに単行本として刊行されることはなかった。そして、没後50年を記念として刊行された『佐左木俊郎選集』にも、また生誕120年を記念として刊行された『佐左木俊郎探偵小説選』(全2巻、論創社2020-21年)にも収録されることはなく、今日、この長編小説に接することは大変難しい状況にある。(『佐左木俊郎選集』の凡例には「この選集を一巻にまとめるため、「明日の太陽」「狼群」「恐怖城」等々の長編小説は省かざるを得なかった。」とあり、「明日の太陽」を意識していたことが分かる。)
 2021年刊行の『佐左木俊郎探偵小説選Ⅱ』にわたしは「佐左木俊郎の風景」と題した一文を寄せたが、その際、「明日の太陽」が気になりながら、一言も触れることができなかった。佐左木の故郷である岩出山鳴子温泉、また仙台や松島が登場するという「明日の太陽」を是非読みたいと思った。
 もちろん『河北新報』に当たれば読むことができるのだが、それも簡単ではない。幸い、仙台文学館には、遺族から寄託された「明日の太陽」の生原稿が保存されている。同文学館に生原稿のコピーを依頼したが、生原稿のコピーは不可というルールという返事であった。貴重な生原稿の取り扱いとして了解できる。ただし、同館での閲覧は可能だというお返事であったので、(北海道での勤務を終えての帰りに仙台に寄った)9月3日と4日の二日間、同館に詰めて、通読することができた。
 同館での閲覧は、連載150回分を、10回分ずつに分けて提供された。10回分を読んだら、それを返却して、次の10回分を見せてもらう方式である。読んでいて、前の記述を確認することができないのは残念であったが、これはやむを得ない。
 原稿は200字詰め。「新宿甲州屋特製」のものであった。ただし137回分からは400字詰めの「白山高知堂製」の原稿になる。分量は一回が200字でほぼ8枚。消したり書き込みがあったりして、ときに7枚の場合も9枚の場合もあった。総計で200字ほぼ1200枚。単行本にしたら標準的な組み方で四六判で500-600ページになる大作である。
 原稿はほぼ万年筆で書かれ、時に鉛筆書きもあった。しっかりした楷書体で書かれているが、早書きとなる箇所も多い。手書きであるので判読に苦しむ文字も時々出てくるし、もちろん、間違い字もある。また、登場人物の名前が変わったり(「藤本」が「藤木」と書かれている箇所もある)、登場人物の名前を取り違えて書いていると思われるのも二箇所ほどあった(新聞連載でどうなっているかは調べていない)。
 この生原稿は、実弟の虎雄に俊郎が「郷里の新聞に書いたのだから、記念にお前にあげる」と送ってきたものだという(河北新報1978年8月12日「宮城文学夜話29」)。虎雄から仙台文学館に渡った経緯については未確認である。
 この生原稿で特徴的なことは、印刷に回すための原稿指定(普通、朱で入れる)が一切ないことである。明白な誤字脱字も訂正の朱の跡がない。この原稿の他に印刷用原稿があったとは思われない。もちろん当時はコピー機などない。新聞での活字組版の習慣が分からないので、原稿指定がなされない理由は分からないが、不思議な感じがした。
 
 200字1200枚の原稿を読み始めたのは、9月3日土曜日11時。同館の「ひざしの杜」で昼食をとり、その後16:30まで集中して読んで、連載50回分まで読んだ。4時間半で50回分。急きょ仙台駅前広瀬通りのホテルを予約して、翌日も同館に詰めることにした。しかし、残りは100回分。単純計算で9時間かかる。同館は9時から17時まで。残りを読み終えられるかどうか。不安を抱えたまま、ホテルに向かった。
 9月4月日曜日快晴。9時に仙台文学館に入り、「明日の太陽」の続き、第51回分から読み始めた。昼飯抜きで読み続け、幸い、16:15分に最終回第150回を読み終えることができた。前日よりスピーディに読み進めることができたのは、佐左木の手書き文字に慣れたことが一番だろう。
 
 以下、本作品のあらすじを紹介する。この作品を読んだ人が今はほとんどないだろうと思われるので、不十分ながらあらすじを紹介することも意味があろう。
 
 最初に主要な登場人物を紹介する。
青木静枝 宮城県岩出山町の在の小地主の家の娘。女学校を出て、東京で貿易商の会社にタイピスト兼秘書として勤務。消極的性格。東京で兄と共に住んでいる。
青木賢亮 静枝の兄。仙台一中出身。帝大法科を出て丸の内の商事会社に勤務。賢亮・静枝は、父母の死後、岩出山町醸造業を営む叔父の世話で学校を卒業。
藤本貞一郎 仙台一中出身で賢亮の友人。早大生でスキーの選手。静枝の恋人。
文三郎 仙台一中出身で賢亮の友人。静枝に好意を持っている。
今井峻夫 仙台一中出身で賢亮の友人。「若き哲学者」と称される。
青木洋子 岩出山醸造家の娘で賢亮・静枝のイトコ。親同士が賢亮の許嫁の約束をした。積極的性格。
桐野登貴雄 賢亮の大学時代の先輩で東京滝野川で鉄工場を経営。
 
以下、連載150回に沿って、あらすじを追う。【 】は見出し。数字は連載回数。
 
【媾曳】1-5
 原稿では冒頭1回目1枚目が失われている。見出しの「媾曳」は2回目から5回目までの原稿に付されているので、1回目の見出しも「媾曳」と推測される。本連載の見出しは一貫して漢字2文字である。読みは「あいびき」であろう。男女の密会である。
 場所は東京神楽坂の喫茶室。静枝がこのような場所に来るのは初めて。恋人の藤本を待っている。遅れてきた藤本は、こういう時に先に来て待っているのは相手に対する思いが強いことだ、とからかい気味に静枝に語り、静枝は顔を赤らめる。
 誘ったのは静枝。冬休みに兄が藤本たちと宮城県鳴子のスキー場に遊びに行く打合せを夕方にすることになっているが、静江は、岩出山にいる従妹の洋子に会いたくない。むしろ藤本と二人、東京に残りたい。そこで、藤本にスキーに行かないことを同意させる。喫茶室を出た藤本は、別れ際、静枝の手を強く握りしめた。
 
【策略】6-10
 夕方、賢亮・静枝の住まいに、藤本、森、遅れて今井が集まる。哲学者の今井はスキーに関心を示さない。藤本は静枝との約束通り、鳴子のスキー場は素人向けなので自分は行かないという。ところが、賢亮から前年のスキー場の写真を見せられ、映っている洋子の姿を見て変心して、スキー行に賛成する。その変心の理由を森は鋭く見抜いている。
 
【夜行】11-15
 賢亮、静枝、藤本、森の4人は上野駅からの東北線夜行に乗る。列車は混み合っていて、静枝と藤本は、賢亮らとは別の車両に席をとる。藤本は、洋子とは別の時間と場所でスキー初心者の静枝の指導をすることを約束する。藤本と森は、実家のある仙台駅で降り、賢亮と静枝は、小牛田駅を経由して、叔父の家のある岩出山駅に向かう。
 
【虚栄】16-20
 岩出山在の天王寺で父母の墓参りをした賢亮と静枝は、叔父の家に落ち着く。思いっきり派手な服装をしてきた静枝に洋子は反発し、自分の買い溜めた和服を静枝に見せびらかすが、静枝は自分が優位に立っていることを感じる。お互い、虚栄。
 
【暗闘】21-25
 仙台から約束の時間に岩出山駅に来たのは藤本のみ。森は来ない。賢亮、静枝、洋子を加えた4人で鳴子駅に着く。横屋旅館、鳴子ホテル、大正館、金忠の客寄せから声をかけられるが、鳴子ホテルにする。スキー初心者である静枝は、上手い洋子と一緒に滑ることを嫌い、遅れてくる森をホテルで待つことにして、スキー場には賢亮、藤本、洋子の3人が先に行く。
 
【秘密】26-32
 遅れて仙台からきた森は、ホテルに一人いた静枝に、仙台の知り合いに急いで作らせた埋れ木の小箱をプレゼントしようとするが、静枝は受け取らない。先発隊を追いかけて二人でスキー場に行く。先に行っていた藤本と洋子が仲良く滑っているのを見た静枝は、とても合流する気持ちになれず、ホテルに帰ってしまう。
 
【嫉妬】33-35
 スキー場からホテルに戻ってきた洋子は、埋れ木の小箱を見つけ、森にせがんでもらってしまう。それを見ていた静枝は、洋子の手に渡るのならば自分がもらうべきだったと後悔と嫉妬の気持ちを抱く。
 
【冒険】36-45
 翌日、風の強い日、危険だという声をよそに、藤本と洋子が主張してスキー場に行く。洋子は危険な斜面を滑り姿が見えなくなる。藤本が探しに行き、松林に倒れている洋子を見出す。藤本が抱き抱えると洋子は笑顔を見せ、二人は接吻する。
 
【電報】46-48
 その夜、賢亮の先輩で東京滝野川で工場を経営している桐野登貴雄から岩出山の叔父宅に賢亮宛ての電報が届き、不得要領ながら、賢亮は東京に帰ることにしてホテルを急いで出る。
 
【駆落 エロオプメント】49-55
 藤本と洋子は、早朝の鳴子駅発の一等車に乗り、東京に向けて駆け落ちをする。岩出山駅のホームで、乗ってくる賢亮の姿を見て、隠れる。小牛田駅乗り換え。ここでも賢亮を見る。仙台駅乗り換え。賢亮は何か人を探そうとしている。見つかってはいけないと思い、藤本と洋子は、東京行きではなく、塩釜・松島方面の電車に乗り、松島見物をする。藤本は、賢亮と洋子が許嫁の関係にあるのではないかと疑うが、洋子はそれは過去のことと返事する。また、洋子は実家が倒産の危機にあることを告白する。
 
【邂逅 めぐりあい】56-62
 藤本と洋子が駆け落ちしたのち、静枝は、鳴子から姿をくらましていた。賢亮が岩出山駅、小牛田、仙台駅の各駅で探していたのは、静枝を求めてであった。東京に帰った賢亮は、桐野の片腕として工場に勤め、事務を統轄することになる。東京に戻った静枝と出会った桐野は、静枝を吉祥寺に匿い、結婚を約束する。
 
【転向】63-68
 東京に駆け落ちした藤本と洋子は、生活費の基盤もなく、すぐにいさかいを起こす。洋子は二人の住まいを出る。岩出山の実家に帰るわけにもいかず、女学校時代の友人でカフェで仕事をしている吉澤京子の新宿のアパートに転げ込む。
 
【失職】69-72
 生活のため就職していた藤本は、洋子とのいさかいもあり、友人の家に入り浸りマージャンにふけ、無届け欠勤を続け、解雇される。
 
【有閑】73-77
 桐野登貴雄と結婚した静枝は何不自由ない生活を送っていたが、その暇を持て余し、桐野の鉄工場の会計を手伝うことになる。桐野と共に運転手付きの車で会社に向かう途中、酔っ払いと接触事故を起こす。その酔っ払いは藤本であった。藤本であることを知らない桐野は、事故の見舞金で処理しようとした。
 
【敵手】78-82
 桐野と静子は会社に出る。交番から会社に、怪我をした酔っ払いが交番に届け、一応病院に入ったという電話が入る。藤本は職を求めて賢亮を会社事務所に訪ね、賢亮から酒を振る舞われ、その帰途に桐野の車に接触したのだった。
藤本であることを知っていた静枝は、病院に見舞いに行く。藤本は、怪我は大したことではなく、静子が来ることをねらって交番に届けたことを打ち明ける。藤本と静子の間に、恋慕の情が蘇る。
 
【戯恋】83-87
 吉澤京子の勤めるカフェに出た洋子は、男爵と称する横山章三と親しくなり、横山の構えている街中の研究室を訪ねる。そこには、賢亮の同級生であった「哲学者」今井峻夫がいた。洋書を借りにきたのだという。横山と洋子は恋に陥る。
 
【幻影】88-92
 藤本から静枝に対して、恋慕の情を伝える手紙が届く。心動かされた静枝は、指定の場所にむかうが、思い返して引き返す。
 
【虚構】93-97
 洋子は、恋に陥った横山男爵を研究室に何度も訪ねるが、横山は現れず、賢亮が現れる。横山は、男爵などとは真っ赤な嘘で、賢亮の部下の事務員で、桐野の研究室を一時預けたに過ぎないことが分かる。地団駄を踏む洋子。
 
【求職】98-102
 洋子は、求職の広告を見て、出版社を訪ねる。応対したのが社員の寺川。自分は出版社に勤めながら作家を目指しているという。会社は事業を拡大する予定であり、年明けに採用できるように社内で相談するという返事を得る。
 
【約束】103-107
 寺川から洋子に、求職の返事をするので自分のアパートに来てくれという手紙が届く。日曜日にアパートに来てくれなんて変じゃないという京子の忠告に対して、寺川に好意を抱いている洋子は出かける。郊外へのデートに誘われ、そこで寺川と洋子は結婚の約束をする。
 
【憂愁】108-112
 子供の賢一と一緒にいた静枝の自宅桐野邸に藤本が訪ねてくる。藤本は、妹が肋膜の病気で入院しなければならず、その費用を静枝に無心する。夫のいる静枝は、どうしたらいいか悩む。
 
【幸福】113-117
 静枝の夫桐野が交通事故に遭う。病院に駆けつけた静枝は、交通事故に遭った車に同伴婦人がいたことを知り、動揺する。その足で、藤本が住んでいる池袋の長崎村を訪ね、藤本には会えなかったが、旧友に森文三郎と出会う。
 
【奇遇】117-122
 森は、労働運動に入った藤本の、川崎の鉄工場の労働争議支援を手伝っているという。また、肋膜を患っているのは、藤本の妹ではなく、恋人だという。静枝は藤本のうそ、裏切りに傷つく。森の案内で、静枝は、洋子と寺川の家を訪ね、寺川と会う。洋子は不在。静枝は、窮状の中で生きる寺川に好感を抱く。
 
【温情】123-125
 洋子と結婚した寺川は、出版社の職員ではなく臨時職員であり、業務終了と共に失職し、桐山の工場に勤めることになる。洋子の出版社勤めも霧と消える。静枝は、交通事故で入院している桐野に代わり、ボーナス査定のため、職工名簿を見て、その中に寺川の名を見出す。
 
【投石】126-130
 ボーナスの査定をしていた静枝は、寺川と洋子の貧しい生活を救いたいと思う。他社と比べて1ヶ月分のボーナス(50円平均)でもいいという状況で、寺川に10ヶ月分(500円)を出す。それを知った洋子は、静枝の自分に対する優越の現れであると嫉視し、また寺川優遇を知った職工の不満を引き起こし、会社の状況に大きな波乱の一石を投ずることとなる。
 
【暴風】131-137
 職工の不満を組織した工員の活動家永見新策は、経営者に対して労働条件改善を組織的に訴えるために、関東工場労働総同盟のオルグの指導を仰ぐことにした。そして現れたのが、労働運動に携わっていた藤本。
 
【火蓋】138-142
 工員の要求を伝える代表者となった藤本は、交通事故で入院している桐野の代わりの静枝と交渉するために、桐野邸を一人で訪ねる。しかし、藤本の不実をなじる静枝との間の交渉は不発に終わる。
 
【扇動】143-145
 交渉にあたった藤本が実は静枝と個人的な関係があり、また、寺井の妻である洋子が静枝の従妹であることを知った永見は、工員と共に桐野家に向かい、直接交渉しようとする。一方、藤本を支援していた森は、洋子に対して、ボーナス支給の静枝の真意を洋子に伝える。洋子は、静枝を誤解していたことを悟る。
 
【爆発】146-150(最終回)
 一触即発の危機を知った桐野は、入院先から車で自宅に戻ろうとするが、門前で工員たちに囲まれ、警官隊の防衛により、何とか邸に入る。その時、邸に火の手が上がった。火に包まれる静枝を救出すべく、洋子は火中に飛び込む。静枝と洋子は火傷を負い、病院に運ばれる。美貌も失われる。そして二人は初めて和解する。
 
 その末尾の文章は以下の通り。
《明日の太陽に希望をかけて、相闘って来た洋子と静枝との二人は、今そして全く無一物の同じような境遇に置かれていた。その顔さえが、醜く焼傷の跡を残して、美貌を競う何物も残していなかった。
 明日の太陽にかけての自分達の闘いが、果して間違っていなかったかどうか彼女達今それをよく知っていた。
 そして、明日の太陽にかけて闘うべき闘いが、如何なる闘いであるべきかを、彼女達は今考えさせられているのだった。》
 
 以上があらすじである。
 
 この大作を生原稿で読み、いろいろと感じたことはあるが、それは控えたい。
 一般に、新聞連載小説は、大幅な手直しをして完成品となる。この「明日の太陽」は、佐左木俊郎の実作と編集者活動による多忙もあり、また病魔に襲われたこともあり、改作の機会もなく、単行本として上梓されることもなかった。
 小説としては、人物の造型、物語の展開に、改善の余地がある作品である。おそらく、連載を終えての所感の文章が河北新報紙上に掲載されたのではないかと推測されるが、まだ確かめてはいない。
 ただ、佐左木俊郎は、初めての新聞連載小説にあたり、多大な抱負をもって取り組んだに違いない。掲載紙、読者へのサービスとして、ご当地を作品に取り入れ、また、当時の労働争議の状況をも作品に取り入れ、せいいっぱいの努力をしていることは感得する。佐左木俊郎の力量をもってすれば、改作の機会を得て、同時代の優れた作品と評されるものとしたであろうと確信する。天が、もうしばらくの寿を佐左木俊郎に与えなかったことを憾む。
 
謝辞 佐左木俊郎の「明日の太陽」を読むことの駆動力をわたしに与えてくれたのは、煽動家の土方正志さんである(ご本人は「明日の太陽」を読んでいないという)。また、仙台文学館での閲覧に便宜を与えていただいた、学芸員の渡辺直子さんにも深い感謝の意を表する。渡辺さんは、仙台文学館での、佐左木俊郎生誕100年記念展(2000年)および120年展(2920年)の担当者である。また、同館閲覧室で二日間お世話になった無名氏にもお礼を述べたい。そして、佐左木俊郎について2回インタビューを受け記事にして下さった河北新報の記者阿曽恵さんの熱意も心の支えであった。感謝する。